ふくしDXの構築に向けた、黒部市社会福祉協議会の具体的な取り組み(2022年5月24日掲載)
- 黒部市社会福祉協議会
取り組みの目的
黒部市社会福祉協議会における、人事労務業務をアナログからデジタルに置き換え、業務効率化を進めることで、福祉人材の不足を補うこと
課 題
- 黒部市では2030年には、2015年と比較した際に、約3割の介護需要増が見込まれており、福祉を担う人材の不足が課題となっている
取り組み
- 勤務する職員やホームヘルパー、ケアマネージャーの勤怠管理・経費精算等のデジタル化
- 人事労務業務で扱う「人事データ」を一元管理できる体制の整備
福祉分野の事務作業でDXを推進
jinjer株式会社は、福祉分野の事務作業について、DX(デジタルトランスフォーメーション)で省力化を図る共同研究を開始することを2021年11月末に発表しました。
今回、共同研究を進めていく黒部市社会福祉協議会をモデルケースとして、労務管理や経費精算などの業務効率化を実現し、市内福祉施設への普及も推進させ、本来の現場業務に注力できる環境を整えることが目的です。
共同研究は、2022〜2024年度で本格的に実施します。
勤務する職員やホームヘルパー、ケアマネージャーの人事・勤怠・経費サービス等に蓄積されているデータの一元管理を進めていきます。
今回のプロジェクトは、高齢化の進展に伴い福祉へのニーズは年々高まっており、介護を例にとると黒部市では2030年には、2015年と比べた際に、約3割の介護需要増が見込まれます。一方、福祉を担う人材不足の傾向は続くと言われていて、特に小規模の福祉施設は事務作業の選任職員を置くのが難しく、負担になっている例が多いとされています。
共同研究では、DXの活用で事務作業にかかる労働時間を4分の1、書類の量を5分の1にする目標を掲げていきます。
本会では、地域福祉分野におけるICT利活用の調査研究を2017年度から取り組んできました。当時は福祉とICTは対極にあるようなイメージで、「ふれあい」、「集い」、「支えあい」が合言葉の福祉の現場には、多くの人に感覚的な抵抗感がありました。今でこそ、どこの分野でもICTやデジタルという言葉が聞かれるようになりましたが、それでもまだ、様々な場面で書類や決裁などは紙やアナログで非効率な部分が多く、併せて福祉の人材不足も深刻化しています。 これから先、地域の福祉を支えていくには、担い手の育成と、支援してくれる人や福祉で働く人々を支えるための「ふくしD X」が必要です。 福祉の現場でICT利活用やDXが進み、より本来の仕事に注力できるようになる状態を目指していきます。「働きやすさと共にやりがいが生まれる」福祉環境を構築してまいります。