MOVE ON PROJECT 取り組み事例

一般社団法人トナリノとのデジタルデバイド解消に向けた取り組み(2024年10月31日掲載)

一般社団法人トナリノとのデジタルデバイド解消に向けた取り組み(2024年10月31日掲載)

  • 一般社団法人 トナリノ
  • 都道府県:岩手県 陸前高田市
取り組みの目的

jinjer株式会社は、一般社団法人トナリノとデジタルデバイドの解消を目的とした共同プロジェクトを開始しました。主に、今までの取り組みを踏まえ、ロジックモデル(※1)の策定を支援しています。また、ロジックモデルの設定後は、アウトカム(※2)の実施や社会的インパクト評価(※3)を用いたレポート作成を見据えております。

課 題
  • 日本中のデジタル化は新型コロナウイルス感性症の拡大などにより加速度的に進んでいる一方で、東北6県のデジタル化は大きく遅れを取っている状況
  • デジタル化が進まない要因の1つが、高齢化となっており、ツールやシステムを使えないからデジタル化が進まない状況になっている
  • スマートフォンを使える人を増やすべく、高齢者向けスマートフォン教室を行っているものの、想定より広がっていなかった
取り組み
  • デジタルデバイド事業に関わる職員の方へのヒアリング実施
  • ヒアリング内容から、現状仮説課題を設定
  • ロジックモデルの選定に沿って、最終~中間~初期アウトカムの整理を実施
  • アウトカムを達成するための事業内容を職員の方とともに策定

取り組みを始めた目的

jinjer株式会社は、一般社団法人トナリノとデジタルデバイドの解消を目的とした共同プロジェクトを開始しました。主に、今までの取り組みを踏まえ、ロジックモデル(※1)の策定を支援しています。また、ロジックモデルの設定後は、アウトカム(※2)の実施や社会的インパクト評価(※3)を用いたレポート作成を見据えております。

取り組みの経緯

解決したい課題として、デジタルデバイドの解消を掲げているものの、職員の方へヒアリングをしてみると、高齢者の方にどうやってスマートフォンを使ってもらうかに思考が集中してしまい、実際のデジタルデバイドに対するその他の施策を打ててない現状がわかりました。

スマートフォン未活用の割合は70歳以上が51%と低く、喫緊の課題ではあるものの、10年後の高齢者(現50-59歳)は15.9%とほぼ活用できている状況にあります。
デジタルデバイドの本質的な解消のためには、スマートフォン教室以外の事業が必要になります。
まずはデジタルデバイドが解消された状態ってどういう状態なのか、そのためにはどういった課題解決が必要なのかを関わる人全員で共通認識を持ち、その上でできることを考えるべきだと感じ、共同でロジックモデルの策定を実施いたしました。

将来的には、策定した事業の実行とデジタルデバイド解消にどれだけつながったのかの定量評価までともに進められるよう、様々な方と協力をしながら、支援をおこなう予定です。

※1
ロジックモデル:ある施策がその目的を達成するに至るまでの論理的な因果関係を明示したもの。
作成することで、事前または事後に施策の概念化や設計上の欠陥や問題点の発見につながる。

※2
アウトカム:施策による成果ないしは効果。

※3
社会的インパクト評価:事業や活動の短期・長期の変化を含めた結果から生じた
「社会的・ 環境的な変化、便益、学び、その他効果」を
定量的・定性的に把握し、事業や活動について価値判断を行う評価方法

スマートフォン教室の様子

一般社団法人トナリノ 代表理事 佐々木様 コメント

トナリノは、「心ゆたかな暮らしができる過疎地域を目指す」をビジョンに掲げ、「地域の相棒」として、主に過疎地域の事業者や団体の「計画」「調達」「現場」「評価」「発信」といったワンストップの伴走支援をしています。過疎地 域では、人口減少が加速しています。そのため、地域のお店や暮らしを支える様々なサービスがこれから減少していくことが予想されます。私たちは生活の不安がなく心満たされた暮らし(幸福度・Well-Being)が継続できるよう、過疎地域を支える事業を展開しています。  私たちは「デジタルデバイドの解消」を目的とした「高齢者向けのスマートフォン講座」を実施しています。おかげさまで、多くの地域や高齢者の方に参加をいただいておりますが、目的を達成するために、量的なものだけでなく、質的により高い成果と結果を出す必要性を感じています。この度、jinjer様の問題解決や業務改善の知見を活かし、共に「デジタルデバイドの解消」に必要な質的な向上を目指せることは大変ありがたく、また、貴重な機会だと感じています。